大腸がん予防の食品ニンニクをより効果的に食べるには
大腸がんを予防してくれる食品の中でも、その効果の信頼度がとても高いとされているニンニク。
デザイナーフーズピラミッドでも頂点に君臨しています。
スタミナがつく食材であり、様々な料理に追加する事で素材の旨味をアップしてくれたり、臭み消しの役割もあります。
ただし、ニンニク本来が持つ匂いがキツいのも欠点。
いくら健康効果が高いとは言え、野菜料理として毎日大量に摂取するには無理があります。
とは言え、あの匂いの元にこそ効能があるので調理方法を工夫しないとせっかくの成分をムダにしている可能性もあるのです。
ニンニクのニオイの元になっているのがアリシンという成分。
ニンニクの中にあるアリインがアリナーゼという酵素によって化学変化を起こした揮発性化合物がアリシンです。
そもそもあのにんにく特有の刺激臭は動物から身を守るためのもの。
生ニンニクを食べると辛味を強く感じるのも、これが元になっています。
このアリシンやアリインには抗菌作用の他、血液サラサラ効果や疲労回復作用も高い事が研究により分かっています。
またネギ類に含まれる硫黄化合物には抗がん作用の働きが高いものが多く、中でもにんにくは発ガン過程を抑制しているとされるデータが数多く集められているのです。
ただし、このアリシンは酵素反応によって生じているため、熱には弱い性質。
生のニンニクの細胞を切ったり潰したりする事で空気に触れるとアリナーゼの活性によりアリインがアリシンへと変化しているのです。
なので食べたあとの臭いを気にして、にんにくをそのまま加熱調理してしまうと、アリナーゼの働きは不活性化してしまうため、がん予防の効果も消えてしまうということ。
これではもったいないですね。
しかしながら、にんにくの生食は消化器にとって刺激が強過ぎる場合もあるので、胃弱な方にはオススメしにくい食べ方でもあります。
逆に生のにんにくにはほとんど存在しない有効成分がS-アリルシステインです。
NK細胞を活性化することでがん細胞を退治するだけでなく、免疫力を高める効果が期待できる成分です。
以前「たけしのみんなの家庭の医学」で取り上げられていたのを視聴された方もいらっしゃるでしょう。
その際は奥薗壽子さんがみじん切りにして電子レンジで加熱したものに塩麹を混ぜて一晩おくとs-アリルシステインが1.8倍まで増やせると言うような作り方でした。
もっと本格的にs-アリルシステインを増やしたい場合には、寝かせる時間を長く取る必要があります。
生ニンニクと比較して、3年ものの酢漬けは3.8倍、1年ものの醤油漬けで10.5倍、3年ものの焼酎漬けなら11.5倍までS-アリルシステインが増加していた分析結果も紹介されていました。
食べ方は刻んで料理に混ぜたりが一般的。
1日2−3片を目安にどうぞ(*^-^*)